薬膳の基礎知識
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胃腸が弱い人のための薬膳|脾胃を整える食材と食養生のポイント

薬膳手引き帖編集部
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「すぐ胃もたれする」
「食後に眠くなる」
「お腹を壊しやすい」
「疲れると食欲が落ちる」

このような不調が続く人は、胃腸が弱っているサインかもしれません。

薬膳では、胃腸の働きは「脾胃(ひい)」と深く関係すると考えます。
脾胃は、食べたものを消化吸収し、体に必要なエネルギーである「気」や、全身を栄養する「血」を作る土台です。

そのため、胃腸が弱い状態を放っておくと、疲れやすさ、むくみ、冷え、肌荒れ、気力の低下など、全身の不調につながることがあります。

この記事では、「胃腸 弱い 薬膳」をテーマに、薬膳で考える胃腸の弱り、体質別の食材選び、日常で取り入れやすい食養生のポイントを紹介します。

Contents

⚠️ ご注意: 本記事は東洋医学・薬膳の一般的な情報をお伝えするものです。症状が重い場合、妊娠中や漢方薬の服用をお考えの場合は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。

胃腸が弱いとは?よくある症状

胃腸が弱いと感じる人には、次のような症状が見られやすくなります。

  • 胃もたれしやすい
  • 食後にお腹が張る
  • 食欲がわきにくい
  • 食べるとすぐ眠くなる
  • 下痢や軟便になりやすい
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 冷たいものを飲むとお腹を壊す
  • 脂っこいものが苦手
  • 疲れると胃腸に出る
  • 緊張するとお腹が痛くなる

胃は、食べ物を一時的にため、胃液と混ぜて消化し、粥状にして十二指腸へ送る働きをしています。食べ物が胃の中で消化され、空になるまでには一般的に3〜5時間ほどかかるとされています。つまり、胃腸が弱っているときに食べすぎたり、消化に負担のかかるものを摂ったりすると、不調が長引きやすくなります。

薬膳で考える「胃腸が弱い」状態

薬膳では、胃腸の働きは「脾」と「胃」が担うと考えます。

  • :食べ物を受け入れ、消化する
  • :消化吸収したものから気血を作り、全身に運ぶ

この脾胃が弱ると、食べたものをうまくエネルギーに変えられなくなります。
その結果、食欲不振、胃もたれ、軟便、疲労感、むくみ、冷えなどが起こりやすくなると考えます。

薬膳では、胃腸が弱い人に対して、まず「補脾(ほひ)」を意識します。
補脾とは、脾の働きを補い、消化吸収の力を整えることです。

胃腸が弱い人の薬膳では、次の3つが基本になります。

  1. 胃腸を冷やさない
  2. 消化に負担をかけない
  3. 気を補う食材を取り入れる

どれだけ体に良い食材でも、胃腸が受け止められなければ負担になります。
「栄養価が高いものをたくさん食べる」よりも、「消化しやすく、体に合うものを少しずつ取り入れる」ことが大切です。

胃腸が弱い人に多い薬膳的な体質

1. 脾気虚タイプ|疲れやすく、食後に眠くなる

脾気虚とは、胃腸でエネルギーを作る力が弱っている状態です。
胃腸が弱い人に最も多いタイプで、食べても元気が出ない、すぐ疲れる、食後に眠くなる人に見られやすいです。

脾気虚タイプの特徴

  • 食後に眠くなる
  • 疲れやすい
  • 声に力がない
  • 胃もたれしやすい
  • 食欲にムラがある
  • 軟便になりやすい
  • 顔色が黄色っぽい、または白っぽい
  • 手足がだるい
  • むくみやすい

おすすめの食材

脾気虚タイプは、気を補い、胃腸にやさしい食材を選びます。

  • もち米
  • 山芋
  • じゃがいも
  • さつまいも
  • かぼちゃ
  • とうもろこし
  • 大豆
  • 鶏肉
  • 白身魚
  • なつめ

食養生のポイント

脾気虚タイプは、温かく消化のよい食事が基本です。
お粥、雑炊、味噌汁、スープ、煮物などを中心にしましょう。

朝食を抜くと、気を作る材料が不足しやすくなります。
食欲がない朝でも、白湯、味噌汁、お粥などを少量取り入れるのがおすすめです。

2. 胃寒タイプ|冷えると胃腸の調子が悪くなる

胃寒とは、胃腸が冷えて働きが落ちている状態です。
冷たい飲み物や生ものを摂るとお腹を壊す人、寒い季節に胃腸の不調が出やすい人に多いタイプです。

胃寒タイプの特徴

  • 冷たいものを飲むとお腹を壊す
  • 胃が冷える感じがする
  • 温かいものを食べると楽になる
  • 下痢や軟便になりやすい
  • 手足が冷える
  • 顔色が青白い
  • 胃痛が温めると和らぐ
  • 生野菜や刺身が苦手

おすすめの食材

胃寒タイプは、胃腸を温める食材を取り入れます。

  • しょうが
  • ねぎ
  • にら
  • しそ
  • 山椒
  • シナモン
  • 鶏肉
  • 羊肉
  • えび
  • かぼちゃ
  • もち米

食養生のポイント

冷たい飲み物、アイス、生野菜、刺身、冷たい麺類は控えめにしましょう。
サラダを食べる場合も、温野菜にする、スープに入れる、しょうがやねぎを合わせるなど、冷やしすぎない工夫が大切です。

胃寒タイプには、しょうが入りの味噌汁、鶏肉のスープ、にら玉、かぼちゃの煮物などが向いています。

3. 胃熱タイプ|胃酸・口臭・食欲過多が気になる

胃熱とは、胃に余分な熱がこもっている状態です。
脂っこいもの、辛いもの、お酒、甘いものが多い人、ストレスで食べすぎる人に見られやすいタイプです。

胃熱タイプの特徴

  • 口臭が気になる
  • 口が渇きやすい
  • 冷たいものを欲しがる
  • 食欲が強すぎる
  • 胃が焼けるように感じる
  • 便秘しやすい
  • ニキビや吹き出物が出やすい
  • 辛いものやお酒で悪化しやすい

おすすめの食材

胃熱タイプは、胃の熱を冷まし、負担を軽くする食材を選びます。

  • 豆腐
  • 緑豆
  • きゅうり
  • トマト
  • 大根
  • 白菜
  • セロリ
  • もやし
  • はと麦

食養生のポイント

辛いもの、揚げ物、焼肉、アルコール、濃い味つけは控えめにしましょう。
ただし、胃熱タイプでも冷たい飲み物を一気に飲むと胃腸に負担がかかります。体を冷やす食材は、常温または温かい料理として取り入れるのがおすすめです。

4. 肝胃不和タイプ|ストレスで胃腸に出る

肝胃不和とは、ストレスによって「肝」の気の巡りが乱れ、胃の働きに影響している状態です。
緊張すると胃が痛くなる、ストレスで食欲がなくなる、または過食してしまう人に多いタイプです。

肝胃不和タイプの特徴

  • ストレスで胃が痛くなる
  • 緊張するとお腹を壊す
  • 胃が張る
  • げっぷが出やすい
  • ため息が多い
  • 胸や脇が張る
  • イライラしやすい
  • 食欲に波がある
  • 便秘と下痢を繰り返す

おすすめの食材

肝胃不和タイプは、気の巡りを整えながら胃腸をいたわる食材を選びます。

  • しそ
  • みょうが
  • 三つ葉
  • セロリ
  • 春菊
  • 玉ねぎ
  • 大根
  • みかん
  • ゆず
  • レモン
  • ジャスミン茶

食養生のポイント

香りのよい食材を取り入れると、気の巡りを整えやすくなります。
しそ、みょうが、三つ葉、ゆずなどを薬味として使うだけでも、食事が軽やかになります。

ストレスが強いときは、食べすぎ・飲みすぎで発散しようとせず、温かいお茶やスープで胃腸を休ませましょう。

胃腸が弱い人におすすめの薬膳食材

米は、胃腸を整え、気を補う基本の食材です。
薬膳では、脾胃が弱い人にとって、ごはんやお粥は体を支える大切な主食と考えます。

胃腸が弱っているときは、玄米よりも白米の方が消化しやすい場合があります。
お粥や雑炊にすると、さらに胃腸にやさしくなります。

山芋

山芋は、脾・肺・腎を補う食材として使われます。
胃腸が弱い、疲れやすい、食欲がない、慢性的にだるい人におすすめです。

とろろとして生で食べることもできますが、胃腸が冷えやすい人は味噌汁やスープに入れて加熱するとよいでしょう。

かぼちゃ

かぼちゃは、気を補い、胃腸を温める食材です。
胃腸が弱く、疲れやすい人、冷えやすい人に向いています。

煮物、スープ、味噌汁、蒸しかぼちゃなど、消化にやさしい調理法がおすすめです。

じゃがいも

じゃがいもは、胃腸を補い、気を養う食材です。
胃もたれしにくく、スープや煮物にしやすいため、胃腸が弱い人の食事に取り入れやすい食材です。

油で揚げるよりも、蒸す、煮る、スープにする調理法が向いています。

鶏肉

鶏肉は、気を補い、体力回復を助ける食材です。
胃腸が弱く、疲れやすい人におすすめです。

鶏むね肉やささみは比較的あっさりしており、スープやお粥に入れると食べやすくなります。

白身魚

白身魚は、消化にやさしく、胃腸が弱い人にも取り入れやすいタンパク源です。
胃もたれしやすい人、脂っこい肉が苦手な人に向いています。

蒸し魚、煮魚、スープ、鍋料理などがおすすめです。

卵は、気血を補うバランスのよい食材です。
食欲がないときや、少量で栄養を摂りたいときにも役立ちます。

胃腸が弱い人は、ゆで卵よりも卵粥、茶碗蒸し、かきたま汁など、やわらかく温かい形で取り入れるとよいでしょう。

しょうが

しょうがは、胃腸を温め、冷えによる不調を整える食材です。
胃寒タイプ、冷たいものが苦手な人、下痢しやすい人に向いています。

ただし、胃が焼けるような感じがある人、口が渇く人、のぼせやすい人は摂りすぎに注意しましょう。

なつめ

なつめは、気血を補い、脾胃を整える薬膳食材です。
疲れやすい、眠りが浅い、胃腸が弱い人に向いています。

お茶、スープ、お粥、煮込み料理に加えると、自然な甘みが出て食べやすくなります。

しそ

しそは、気の巡りを整え、胃腸の不快感を軽くする食材です。
ストレスで胃が痛くなりやすい人、食欲が落ちやすい人におすすめです。

薬味として少量加えるだけでも、香りで食欲を助けてくれます。

胃腸が弱い人におすすめの薬膳メニュー

朝食:山芋と卵のお粥

胃腸が弱い人の朝食におすすめなのが、温かいお粥です。

材料

  • 山芋
  • しょうが
  • ねぎ
  • 塩少々

ポイント

米と山芋で脾胃を補い、卵で気血を補います。
しょうがとねぎを少量加えることで、胃腸を冷やしにくくなります。

朝から食欲がない人は、まずは少量の白湯や味噌汁から始めてもよいでしょう。

昼食:鶏肉とかぼちゃのスープ

食後に眠くなりやすい人、午後に疲れやすい人におすすめのメニューです。

材料

  • 鶏肉
  • かぼちゃ
  • 玉ねぎ
  • しょうが
  • きのこ
  • 塩・こしょう

ポイント

鶏肉とかぼちゃは、気を補い、胃腸を支える組み合わせです。
パンや冷たい麺だけで済ませるより、温かいスープを合わせることで胃腸への負担を減らしやすくなります。

夕食:白身魚と大根の煮物

胃もたれしやすい人、夜に重いものを食べると翌朝つらい人におすすめです。

材料

  • 白身魚
  • 大根
  • しょうが
  • ねぎ
  • だし
  • 醤油少々

ポイント

白身魚は消化にやさしいタンパク源です。
大根は消化を助け、胃の重さをすっきりさせたいときに向いています。

夕食は、揚げ物やこってりした料理よりも、煮物やスープなど軽めの調理法を選びましょう。

間食:なつめとしょうがのお茶

甘いお菓子の代わりに取り入れたい薬膳茶です。

材料

  • なつめ
  • しょうが
  • お湯
  • お好みで黒糖少々

ポイント

なつめで気血を補い、しょうがで胃腸を温めます。
冷えやすい人、疲れると胃腸に出る人におすすめです。

ただし、胃熱タイプの人はしょうがを控えめにし、なつめ単体やクコの実を合わせるなど、穏やかな組み合わせにしましょう。

胃腸が弱い人が控えたい食べ物・食習慣

冷たい飲み物

氷入りの飲み物、アイスコーヒー、冷たい水をよく飲む人は、胃腸が冷えやすくなります。
薬膳では、冷えは脾胃の働きを弱め、消化吸収の力を落とすと考えます。

胃腸が弱い人は、常温の水、白湯、温かいお茶を意識しましょう。

生もの・冷たい料理

刺身、生野菜、冷やし中華、冷製パスタなどは、胃腸が弱い人には負担になることがあります。
特に胃寒タイプや脾気虚タイプは、温野菜、煮物、スープにするのがおすすめです。

脂っこいもの

揚げ物、脂身の多い肉、こってりしたラーメン、クリーム系の料理は、消化に時間がかかります。
胃もたれしやすい人は、蒸す、煮る、焼くなど、油を控えた調理法を選びましょう。

甘いもの

甘いものの摂りすぎは、薬膳では「湿」を生みやすいと考えます。
湿がたまると、胃もたれ、だるさ、むくみ、眠気につながることがあります。

甘いものが欲しいときは、なつめ、焼き芋、かぼちゃ、小豆など、自然な甘みのあるものを少量取り入れるとよいでしょう。

辛いもの・刺激物

胃が弱い人にとって、唐辛子、にんにくの摂りすぎ、濃いコーヒー、アルコールは刺激になることがあります。
特に胃熱タイプや胃酸が気になる人は、控えめにしましょう。

早食い

早食いは胃腸に負担をかけます。
よく噛まずに食べると、胃での消化に時間がかかり、胃もたれや膨満感につながりやすくなります。

胃腸が弱い人は、よく噛む、腹八分目にする、食事中はできるだけリラックスすることを意識しましょう。

胃腸が弱い人の食べ方のコツ

温かいものを中心にする

胃腸が弱い人は、温かい料理を基本にしましょう。
お粥、雑炊、味噌汁、スープ、煮物、蒸し料理などがおすすめです。

胃もたれの改善には、消化のよい食材を選ぶこと、温かい食事を心がけること、胃にやさしい調理法を選ぶことなどが役立つとされています。

少量をゆっくり食べる

一度にたくさん食べると、胃腸に負担がかかります。
胃が弱い人は、腹八分目を意識し、よく噛んでゆっくり食べましょう。

食事量が少ない人は、無理に一度で食べようとせず、少量を数回に分ける方法もあります。

朝食を抜きすぎない

朝食を抜くと、気を作る材料が不足し、疲れやすさや冷えにつながることがあります。
ただし、朝からしっかり食べるのがつらい人は、白湯、味噌汁、具なしのお粥などから始めましょう。

夜遅くに食べすぎない

夜遅い食事は、睡眠中も胃腸に負担をかけます。
翌朝の胃もたれ、食欲不振、だるさにつながることもあります。

夕食はできるだけ軽めにし、寝る直前の食事は避けましょう。

体質に合わない健康食を避ける

胃腸が弱い人ほど、「健康に良い」とされるものが負担になることがあります。

例えば、玄米、生野菜、スムージー、発酵食品、ナッツ、食物繊維の多い食品などは、人によっては胃腸に重く感じることがあります。

大切なのは、一般的な健康情報よりも、自分の胃腸が楽に消化できるかどうかです。

季節別・胃腸を整える薬膳ケア

春|ストレスによる胃腸不調に注意

春は環境の変化が多く、ストレスで胃腸に不調が出やすい季節です。
胃が張る、げっぷが出る、食欲に波がある人は、気の巡りを整える食材を取り入れましょう。

おすすめ食材

  • しそ
  • 三つ葉
  • セロリ
  • 春菊
  • みかん
  • ゆず
  • 大根

梅雨|湿気による胃もたれ・だるさに注意

梅雨は湿気が多く、薬膳では体にも「湿」がたまりやすい季節と考えます。
胃が重い、体がだるい、軟便になりやすい人は、余分な湿をさばく食材を取り入れましょう。

おすすめ食材

  • はと麦
  • 小豆
  • とうもろこし
  • 冬瓜
  • しょうが
  • しそ
  • みょうが

冷たいものを摂りすぎると、湿がさらにたまりやすくなるため注意しましょう。

夏|冷たいものによる胃腸の冷えに注意

夏は暑さで冷たい飲み物やアイスを摂りがちですが、胃腸が弱い人は冷えによる不調が出やすくなります。

おすすめ食材

  • トマト
  • きゅうり
  • 冬瓜
  • とうもろこし
  • 鶏肉
  • 山芋
  • しょうが

体を冷ます食材を使うときも、常温で食べる、スープにする、しょうがやしそを合わせるなどの工夫をしましょう。

秋|乾燥と胃腸の疲れを整える

秋は夏の疲れが残り、胃腸が弱っている人も多い季節です。
乾燥が気になる時期でもあるため、胃腸を補いながら体をうるおす食材を取り入れましょう。

おすすめ食材

  • 山芋
  • れんこん
  • 白きくらげ
  • 豆腐
  • 白ごま
  • 鶏肉

冬|冷えによる胃腸不調を防ぐ

冬は寒さによって胃腸の働きが落ちやすい季節です。
冷えやすい人、下痢しやすい人は、体を温める食材を取り入れましょう。

おすすめ食材

  • しょうが
  • ねぎ
  • にら
  • かぼちゃ
  • 鶏肉
  • 羊肉
  • えび
  • シナモン

鍋料理、スープ、煮込み料理など、温かい調理法がおすすめです。

胃腸が弱い人の生活習慣

お腹を冷やさない

胃腸が弱い人は、お腹や腰まわりを冷やさないことが大切です。
冷房の効いた部屋では腹巻きやブランケットを使う、冷たい飲み物を控えるなど、日常的に冷え対策をしましょう。

睡眠を整える

睡眠不足は胃腸の働きにも影響します。
疲れがたまると食欲が落ちたり、反対に甘いものや脂っこいものを欲したりすることがあります。

胃腸を整えたいときは、食事だけでなく睡眠時間も見直しましょう。

ストレスをため込まない

ストレスは胃腸に出やすい不調のひとつです。
薬膳では、ストレスによって気の巡りが悪くなると、胃の働きも乱れやすくなると考えます。

深呼吸、散歩、ストレッチ、香りのよいお茶など、自分に合うリラックス法を取り入れましょう。

無理な食事制限をしない

胃腸が弱い人が極端な糖質制限、断食、置き換え食などを行うと、かえって体調を崩すことがあります。

まずは、温かく消化しやすい食事を規則的に摂ることを優先しましょう。

こんな胃腸の不調は早めに受診を

薬膳は日々の体調管理に役立ちますが、病気による胃腸症状を治療するものではありません。

次のような症状がある場合は、自己判断で食養生だけに頼らず、医療機関に相談しましょう。

  • 胃痛や胃もたれが長く続く
  • 強い腹痛がある
  • 吐き気や嘔吐が続く
  • 食べ物が飲み込みにくい
  • 意図しない体重減少がある
  • 食欲不振が続く
  • 黒い便、血便、吐血がある
  • 発熱を伴う
  • 貧血を指摘された
  • 市販薬や食事改善でもよくならない

NHSは、消化不良を繰り返す、強い痛みがある、意図しない体重減少、飲み込みにくさ、嘔吐が続く、鉄欠乏性貧血などがある場合は医師に相談するよう案内しています。Mayo Clinicも、強いまたは持続する腹痛、意図しない体重減少、食欲不振、吐血を伴う嘔吐などを受診目安として挙げています。

特に、黒い便や血便、吐血、冷や汗を伴う強い腹痛などは、早急な対応が必要な場合があります。胃腸の不調がいつもと違う、長引く、悪化していると感じる場合は、早めに消化器内科へ相談しましょう。

まとめ|胃腸が弱い人の薬膳は「温める・補う・休ませる」が基本

薬膳では、胃腸の弱りは「脾胃」の働きの低下として考えます。
脾胃は、食べ物から気血を作る土台です。

胃腸が弱い人は、まず次の3つを意識しましょう。

  • 胃腸を冷やさない
  • 消化に負担をかけない
  • 気を補う食材を取り入れる

おすすめの食材は、次のようなものです。

  • 山芋
  • かぼちゃ
  • じゃがいも
  • 鶏肉
  • 白身魚
  • しょうが
  • なつめ
  • しそ

胃腸が弱い人にとって大切なのは、無理にたくさん食べることではありません。
自分の胃腸が楽に受け止められるものを、温かく、やさしい形で取り入れることです。

毎日の食事で脾胃を整えることが、疲れにくく、巡りのよい体づくりにつながります。

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