薬膳の基礎知識
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薬膳と漢方の違いとは?初心者にもわかりやすく解説

薬膳手引き帖編集部
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薬膳と漢方は、どちらも体を整えるための考え方と関係があります。

そのため、
「薬膳と漢方は同じもの?」
「薬膳料理には漢方薬が入っているの?」
「薬膳は病気を治す食事なの?」
と疑問に思う人も多いですよね。

結論から言うと、薬膳と漢方は似ている部分もありますが、同じものではありません。

薬膳は、毎日の食事で体を整える考え方です。
漢方は、生薬を組み合わせた薬を使って体を整える医学です。

この記事では、薬膳と漢方の違いを初心者にもわかりやすく解説します。

⚠️ ご注意: 本記事は東洋医学・薬膳の一般的な情報をお伝えするものです。症状が重い場合、妊娠中や漢方薬の服用をお考えの場合は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。

薬膳と漢方の違い

薬膳と漢方の大きな違いは、使うもの目的です。

項目薬膳漢方
使うもの食材、料理、お茶など生薬を組み合わせた漢方薬
目的毎日の食事で体を整える症状や体質に合わせて治療・改善を目指す
取り入れ方食事として取り入れる医師・薬剤師などに相談して使うことが多い
身近さスーパーの食材でも始めやすい薬局や病院で扱われる
注意点体質に合う食材を選ぶ必要がある薬なので副作用や飲み合わせに注意が必要

薬膳は、食材の性質を活かした食事です。
漢方は、植物や鉱物などの生薬を複数組み合わせて作られた薬です。漢方薬も薬であるため、副作用が起こる場合があります。(引用元:ツムラ)

薬膳とは

薬膳とは、中医学の考え方をもとに、体質や体調に合わせて食材を選ぶ食事です。

薬膳では、食材をただ「栄養があるかどうか」だけで見ません。

その食材が、
体を温めるのか
体の熱を冷ますのか
胃腸を助けるのか
巡りをよくするのか
潤いを補うのか

このような視点で考えます。

たとえば、冷えやすい人には体を温める食材を取り入れます。
胃腸が弱っている人には、消化にやさしい食材を選びます。
乾燥が気になる人には、潤いを補う食材を意識します。

薬膳は、体質や体調に合わせて普段の食物を考えることが基本です。日ごろ食べている穀物、肉、野菜などの性質を意識して選ぶところから始められます。(引用元:mews.hosp.mie-u.ac.jp)

漢方とは

漢方とは、日本で発展してきた伝統医学のひとつです。

漢方では、その人の体質や症状を見ながら、漢方薬を使って体のバランスを整えます。

漢方薬は、自然界にある植物や鉱物などの「生薬」を、原則として複数組み合わせて作られます。病院で処方される漢方薬の多くは、健康保険が適用される医療用漢方製剤です。(ツムラ)

たとえば、風邪のひき始めに使われる葛根湯も漢方薬のひとつです。
ただし、漢方薬は「自然由来だから安全」と考えすぎないようにしましょう。

薬である以上、体質に合わない場合や副作用が出る場合があります。
使う時は、医師や薬剤師に相談するのが安心です。

薬膳料理に漢方薬は入っている?

薬膳料理と聞くと、漢方薬のようなものが入った料理を想像する人もいるかもしれません。

しかし、薬膳料理に必ず漢方薬が入っているわけではありません。

薬膳は、食材だけでも作れます。

たとえば、次のような料理も薬膳の考え方に沿った食事です。

体調の悩み薬膳の考え方料理の例
冷えが気になる体を温める生姜入りスープ
胃腸が疲れている消化にやさしい食材を選ぶお粥、山芋の味噌汁
むくみが気になる水分代謝を意識する小豆ごはん、はと麦スープ
乾燥が気になる潤いを補う白きくらげのスープ、梨のデザート
疲れやすい気を補う鶏肉とかぼちゃの煮物

なつめ、クコの実、陳皮などを使う薬膳料理もあります。
けれど、スーパーで買える身近な食材でも薬膳は始められます。

大切なのは、特別な材料を使うことではありません。
今の自分の体に合った食材を選ぶことです。

薬膳と漢方に共通する考え方

薬膳と漢方は違うものですが、共通する考え方もあります。

それは、体全体のバランスを見て整えるという考え方です。

薬膳も漢方も、症状だけを見るのではなく、その人の体質や状態を見ます。

たとえば、同じ「冷え」でも原因は人によって違います。

元気が不足して冷えている人もいます。
血の巡りが悪くて冷えている人もいます。
水分代謝が悪く、むくみと一緒に冷えを感じる人もいます。

そのため、同じ悩みでも、選ぶ食材や漢方薬が変わる場合があります。

これが、薬膳と漢方に共通する大切な考え方です。

「医食同源」とは

薬膳や漢方を学ぶと、「医食同源」という言葉を見かけることがあります。

医食同源とは、食べるものと薬になるものの源は同じという考え方です。

日々の食事を体調に合わせて選ぶことで、体を整えることにつながるという意味があります。クラシエの解説でも、医食同源は「食べるものと、薬になるものの源は同じ」という意味として紹介されています。(引用元:クラシエ(Kracie)の公式ウェブサイト 株式会社クラシエ)

たとえば、生姜は料理にも使われます。
一方で、漢方薬に使われることもあります。

つまり、食材と薬は完全に別のものではありません。
ただし、料理として食べる場合と、薬として使う場合では、目的や量、扱い方が変わります。

ここを混同しないことが大切です。

薬膳は病気を治すもの?

薬膳は、病気を直接治すための医療行為ではありません。

薬膳は、毎日の食事を通して体を整える考え方です。

たとえば、冷えやすい人が体を温める食材を取り入れる。
胃腸が弱い人が消化にやさしい食事を選ぶ。
むくみやすい人が水分代謝を意識した食材を取り入れる。

このように、日々の不調を感じにくい体づくりを目指します。

ただし、強い症状がある場合や、病気の治療中の場合は、薬膳だけで対応しようとしないでください。

必要に応じて、病院を受診しましょう。
薬を飲んでいる人や妊娠中の人も、食材や健康法を大きく変える前に専門家へ相談すると安心です。

漢方薬は自己判断で飲んでもいい?

漢方薬は市販でも購入できます。
しかし、自己判断だけで長く飲み続けるのはおすすめできません。

なぜなら、漢方薬は体質や症状に合わせて選ぶ必要があるからです。

たとえば、同じ「疲れやすい」という悩みでも、
胃腸が弱いタイプ
血が不足しているタイプ
巡りが悪いタイプ
水分代謝が悪いタイプ

など、背景は人によって違います。

合わない漢方薬を使うと、思った効果が出ないだけでなく、体調を崩すこともあります。

厚生労働省の資料でも、漢方薬は使用する人の「証」、つまり体質や症状を理解し、それに合った処方を選ぶことが重要だとされています。(引用元:厚生労働省)

漢方薬を使いたい時は、医師、薬剤師、登録販売者などに相談しましょう。

初心者は薬膳と漢方のどちらから始めるべき?

初心者が日常に取り入れやすいのは、薬膳です。

なぜなら、薬膳は毎日の食事から始められるからです。

たとえば、次のような小さな工夫でも薬膳の第一歩になります。

体調取り入れ方
冷えやすい味噌汁に生姜やねぎを入れる
疲れやすい鶏肉、山芋、かぼちゃを使う
胃腸が弱いお粥やスープを選ぶ
むくみやすい小豆、はと麦、とうもろこしを取り入れる
乾燥しやすい白きくらげ、梨、豆腐を意識する

漢方薬は、症状や体質に合わせて使う薬です。
そのため、自己判断で選ぶよりも、専門家に相談した方が安心です。

まずは薬膳で、自分の体調を観察する習慣をつけましょう。
そのうえで、必要な時に漢方の力を借りるという考え方がおすすめです。

薬膳と漢方の違いをわかりやすく例えると

薬膳と漢方の違いは、次のように考えるとわかりやすいです。

薬膳は、毎日の食事で体を整えるセルフケアです。
漢方は、体質や症状に合わせて使う薬によるケアです。

たとえば、家のメンテナンスで考えてみましょう。

薬膳は、毎日こまめに掃除をしたり、換気をしたりするようなものです。
漢方は、不具合が出た時に専門家に見てもらい、必要な道具で修理するようなものです。

どちらが上という話ではありません。
目的や使い方が違うだけです。

薬膳と漢方を混同しないためのポイント

薬膳と漢方を混同しないために、次のポイントを押さえておきましょう。

間違いやすい考え方正しい考え方
薬膳には必ず漢方薬が入っている食材だけで作る薬膳も多い
漢方薬は自然由来だから安全薬なので副作用や飲み合わせに注意が必要
薬膳は病気を治す食事食事で体を整える考え方
体に良い食材は誰にでも合う体質によって合う食材は変わる
薬膳は難しい料理身近な食材でも始められる

特に大切なのは、薬膳も漢方も「自分の体質に合うか」が大事という点です。

体に良いと言われる食材でも、今の自分に合わない場合があります。
だからこそ、薬膳では体調を観察しながら食材を選びます。

まとめ

薬膳と漢方は、どちらも体を整える考え方と関係があります。
しかし、同じものではありません。

薬膳は、毎日の食事で体を整える方法です。
漢方は、生薬を組み合わせた漢方薬を使って体を整える医学です。

薬膳は、スーパーで買える食材でも始められます。
生姜、ねぎ、山芋、鶏肉、卵、米など、身近な食材も薬膳に活用できます。

一方で、漢方薬は薬です。
体質や症状に合わせて選ぶ必要があり、副作用や飲み合わせにも注意が必要です。

初心者は、まず薬膳から始めるのがおすすめです。

毎日の食事で、
冷えているのか
疲れているのか
むくんでいるのか
乾燥しているのか
胃腸が弱っているのか

このように自分の体調を観察してみましょう。

薬膳は、特別な料理ではありません。
今の自分に合う食材を選び、毎日の食事で少しずつ体を整えていく考え方です。

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